ネイチャーミステリー 浅間高原森の事件簿 vol.1

こんにちは。ネイチャーガイドのAsamaFieldです。

梅雨のじめじめとした日々、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?

「晴耕雨読」という言葉が大好きな私は、

晴れた日はせっせと野外での活動にはげみ、

雨の日はここぞとばかりに仕事をサボり・・・いや、もとい、

雨の日は、知識の引き出しを増やすため、

熱心に図鑑で勉強にはげんでおります。。本当です・・・

そんな中、こちら北軽井沢の森では、この時期の湿り気をたっぷり含んで、

森全体が一年で最も生命力にあふれた季節を迎えております。

この時期は、花や虫、あらゆる生き物たちの動きが大変活発になりますので、

晴れた日のフィールドのチェックがとても忙しくなります。

そういう時期こそ、起きるんです。

「事件」というヤツは・・・

『事件は図鑑の中で起きているんじゃない!

 現場で起きてるんだ!!』・・・

踊るネイチャーガイド、さあ、出動です。

そう、これは、6月のあるじめじめした日のことでした。

「ある虫に略取・監禁をはたらく植物がいるらしい」

とのタレこみを受け、捜査に乗り出す。

容疑者の名は「マムシグサ」。

名からしてただ者ではない雰囲気を感じる。

目撃者の話によると、容疑者を見かけるのは日蔭の林道沿いが多いらしい。

捜査をはじめてまもなく、容疑者らしい姿を発見!

発見!マムシグサ。

ただ者ではない雰囲気・・・

目撃者の話からすると、

この花の姿が、マムシが鎌首をもたげている様子に見えることから、

この異名を持つようになったとか。。

さっそく、事件の真相に迫るべく、許可を取って取り調べを開始。

やはり、タレこみの情報通り、中には何匹かの虫が。

しかも死んでいる状態で・・・

「殺虫容疑」に切り替え、情報を集めていくと、

この後、なんとも驚くべき真実を知らされることになるのでした。

雄花(おばな)断面

まず、雄花(おばな)について、お話しましょう。

マムシグサの花はこの時期、虫たちが好きそうな

何とも言えないニオイを発し、虫(アブなど)をおびき寄せ、

花の上の方から中へと誘い込みます。

何も知らない虫は、一度中に入ってしまうと、

その花の形状からなかなか外に出ることが出来ず、

しかも内側はつるつるしているため、

しばらくこの筒状の内側でもがき回ることになります。

その間、虫の体は雄花の花粉でべったりとまみれることになります。

そして、花の脇にある小さな「脱出口」を見つけた虫は、

そのまま外に脱出していきます。

雌花(めばな)の断面

続いて、雌花です。

花粉まみれになった虫は、雌花の甘い香りに誘われて、

よせばいいのに(涙)、再びマムシグサの雌花の内部へと入っていきます。

その後は・・・、ご想像のとおり。

筒状の花の中で再びあがいた虫は、

見事に花粉を雌花にまんべんなくこすりつけることになります。

虫を介して、見事なまでの「受粉作戦」は

こうしてミッションを遂げさせるのだそうです。

そしてさらに驚くことに、

雌花には雄花にあった「脱出口」がないのです。

虫が力尽きて死んでいたのは、このためだったのです。

これは、虫の運んでくれる花粉を根こそぎ一粒残らず

受粉しようという雌花の「執念」ともいうべきものなのでしょうか。

見た目だけでなく、生き方までも「マムシ」のような「マムシグサ」。

マムシグサは、このような戦略で

後世に子孫を残す手段をとる植物なのでした。

人生いろいろ、生き方いろいろ、

いきものの世界にはアッと驚く不思議なことがいっぱいです!

今後も事件の度にご紹介していきたいと思いますので、

どうぞよろしくお願いします。

今回の事件の解決にご協力いただきました皆さん、

ありがとうございました!

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2 Responses to “ネイチャーミステリー 浅間高原森の事件簿 vol.1”


  1. 1 kon_sult 7月 2, 2010 8:58 pm

    待ってました!


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